自己破産手続きが完了すると、すべての借金返済が免除されます。しかし、自己破産をした後、最低5年間はクレジットカードを作ったり、ローンを組むことはできなくなります。もう借金で悩まないためにも、自分の収入に合わせた暮らしを送っていくことが大切ですが、最近ではクレジットカードが生活に不可欠なものとなりつつあります。

 では自己破産後に使えるカードはあるのでしょうか？

クレジットカード会社は、新規の申し込みがあると、その人にどれほど信用があるかを審査します。その際に、カード会社はまず、自社のデータベースを確認します。申込者が自社のクレジットカードを過去に使ったことがあるか、使ったことがあれば金融事故を起こしたか、延滞をしていなかったかなどがチェックされます。

次に、カード会社は信用情報機関の情報を確認します。自己破産の申立てをすると、債権者の加盟している信用情報機関に情報が登録されます。情報は最大7年間登録されますので、その期間は審査に通らなくなってしまいます。

自己破産後にも使うことのできるカードとして、VISAデビットカードがあります。通常のクレジットカードは、信用取引で使った額を翌月に銀行引き落としで支払っています。それに対し、デビットカードとは銀行口座残高から直接支払いとなるので、限度額もその口座の預金残高となり、使いすぎることもありません。

特にデビットカードにVISAがついているVISAデビットカードであれば、ほとんどクレジットカードと同様に使うことができます。

また、ほとんどの方がクレジットカード会社の発行するETCカードをお持ちかと思います。自己破産の申立てをすると、ETCカードも使用できなくなります。 しかし、ETCは、お仕事で車を利用されている方の場合、移動時間の短縮になりますので、今後も利用したいという事もあるでしょう。

その場合、クレジットカードをお持ちでない方でもデポジットを支払うことで、有料道路のETC走行が可能となるETCパーソナルカードをお勧めいたします。

しかし、一度免責を受けると7年間は免責を受けることができません。クレジットカード等の利用による借金をせずに新しい生活をスタートさせていきましょう。

司法書士や弁護士に債務整理を依頼した場合、クレジットカード会社に受任通知が送られます。クレジットカード会社がこの受任通知を受けとると、クレジットカード（そのカードと連動するETCカード含む）が利用停止となり、利用することができなくなります。