お役立ちコラム

医療費が高額になる場合

借金をされる理由というのは、本当に人それぞれですが、病気やケガの治療のため、または治療中に収入が減ってしまい、借入れに頼らざるを得なかったという方もいらっしゃいます。

 

自己破産をすることで、借金の支払い義務は免除されることになりますが、医療費の支払いが高額で経済的なご負担となる場合、高額医療費の制度を利用できないか確かめていただくとよいかと思います。

 

○高額療養費の制度をご存知ですか?

 

1か月(月初から月末まで)のあいだに、病院で治療を受けて、その治療費が高額になる場合、健康保険の制度として医療費の一部について払い戻しを受けられる可能性があります。(ただし、健康保険が適用されないような治療については、1か月あたりの治療費が高額になったとしても高額療養費が支給されることはありません。)

 

高額医療費というのは、病気やケガのために病院での治療が必要な場合で、健康保険で一部の治療費を負担してもなお治療費が高額になり、本人にとって経済的な負担が大きいような場合に支給されるものです。年齢や所得によって基準額が定められていて、その基準額を超えた場合に支給されることになります。

 

※なお、高額療養費は、医療費の金額が一定のラインを超えれば自動的に支給されるというような制度ではありませんので、ご自身で協会けんぽに対して申請を行う必要があります。

 

健康保険の高額療養費がいくらぐらい給付されるかを簡単に診断できるツールが協会けんぽのホームページに用意されていますのでご紹介します。(協会けんぽのホームページより)

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat310/sb3030/sbb30301/1935-66724

 

 

しかし、高額療養費の支給は、病院で治療費をいったん支払ってから自己負担限度額を超える治療費について、後日申請をして振込を待つという後払いのものですので、一時的にでもまとまった金額を用意しないといけないことにお困りの方もいらっしゃいました。病気やケガを治すために頑張っている最中に、治療費の心配をしないといけないのは、心身ともに本当に大変なことかと思います。

 

○事前に申請しておけばまとまった費用を用意しなくてもいい

 

この問題を払拭するのに、病院窓口での負担額を軽減するために、限度額適用認定証を事前に申請しておくという方法があります。この限度額適用認定証があれば、後日お金を振り込んでもらうのではなく、最初から病院の窓口で支払う金額が自己負担限度額までとなります。まとまった費用を用意しなくてもよい点、後から申請しなくてもいい点が非常に助かる制度です。

 

限度額適用認定証は、申請をしてから約1週間でお手元に届くようですので、病院での支払い日から逆算して少し早めに申請されておくほうがよいでしょう。

 

なお、70歳以上の方は、限度額適用認定証は必要なく、高齢受給者証を窓口に提出していただければ結構です。

 

また、限度額適用認定証の準備が間に合わない場合は、高額療養費支給見込額の8割にあたる金額を利息なしで借りることができる「高額医療費貸付制度」というものもあります。

 

○生活保護を受給する場合、原則として医療費はかからない

 

また、病気やケガのために働くことができず、預貯金などの財産もない場合は、生活保護の申請を行うという方法があります。生活保護というと、生活費にあてる現金が給付されるというイメージが強いかもしれませんが、実際は複数給付の種類があり、その給付のひとつとして、医療扶助というものがあります。

 

生活保護の申請をして、受給決定が下りると、この医療扶助を受給できるようになり、病院で治療を受けたり、薬局でお薬をもらう際にも、費用を支払う必要がありません。(なお、病院で治療を受ける際、薬局でお薬をもらう際には、役所から交付されている医療券を持参する必要があります。

2015.05.03

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